眺花亭たより(6月号)

初夏のさわやかな季節は続かず、東京も梅雨入り間近のようです。うっとうしいナ。
運河をめぐる欧州視察旅行(補助金なし)から無事に帰ってきました。26日朝の成田空港はアムステルダムと違い蒸し暑かった。

今回の旅のきっかけは2013年にさかのぼります。南フランスを廻る旅の最終でパリに1泊し、帰国しました。サン・ラザール駅そばの4ッ星ホテルに泊まり、パサージュを探して歩いたりサン・ジェルマン・デ・プレのブラッスリーで一杯やったり、つかのまのパリジャン気分。これはアパルトマンを借りて1ヶ月くらいパリで過ごしてみたい。

ようやく実現しました。1ヶ月でなく5泊6日ですが、日本人経営のアパルトマンでの生活は楽しかった。セーヌ川左岸の5区、ノートルダム大聖堂まで歩いて10分とかからない所です。同じ通りにはミッテラン元大統領の私邸がかつてあり、今は公園になっています。アパルトマンはセキュリティが厳しいです。先ずは通りに面した大きな木製の扉。暗証番号を入力して入ります、さらに中庭に通じる鉄の扉が待っています。部屋の鍵で開き、そこから狭くて急な螺旋階段を上がって3階に到着。部屋のドアを開けてやっと1DKの我らが住処です。建てられて100年以上経つそう。

アパルトマンの日本人駐在員の方に近所を案内してもらいます。着いた日は火曜日でマルシェがオープンしていました。色とりどりの野菜や果物、ハム・ソーセージ、魚もあります。ここで買った白アスパラを駐在員さんに聞いた方法で塩ゆでしたら、美味だった。贅沢な朝食になりました。パン屋はミッテランも買いにきた店とエリック・カイザー本店があり、朝から良い香りが街に漂う。パリジャンは、よく買いたてのバゲットをつまみながら歩いています。これが絵になるからニクイ。

すぐそばにある中華料理屋に映画監督のジャン・リュック・ゴダールがよく食べに来ていたらしいと、駐在員さんが言っていたので、最終日に行きました。久しぶりに中華スープ、餃子、シュウマイを堪能しましたが、監督の写真やサインがありません。お勘定の時、オーナーらしい中国人のオバサンにゴダールのことを聞いても結局分からずじまい。そういえば『中国女』てどんな映画だったかな。

個人旅行だと色々なことに遭遇します。4日目にトゥールへ出かけ古城めぐりを予定していましたが、フランス国鉄のストライキがあり間引き運転になるとのことで、断念しました。そこで時間があれば寄ってみたいと思っていたパリ大学の図書館を訪ねることに。私設図書館長ですから。1851年開館のサン・ジュヌヴィエーヴ図書館は見学が許されていて、無料で15分ほど案内してもらいました。かつての国立国会図書館上野分室のように荘重な建物の中で賢そうな学生たちが静かに勉強している姿に放蕩の日々を反省です。

クルーズはセーヌ川とサンマルタン運河で楽しみました。それぞれ1時間と2時間半の船旅です。よく晴れていたので川風が気持ち良かった。日本では船に乗るとお客も岸にいる人も手を振りますが、パリジャンはやらないみたい。笑いながら手をふるのは観光客だけでした。子供は別ですね。サンマルタン運河はセーヌ川につながる運河で、1806年から1825年にかけてナポレオン1世により造られた。全長4.5kmの途中、小名木川にある扇橋閘門のような水位調整する水門が10ヶ所以上あり面白かったな。ちなみにセーヌ川の方が低いです。運河の最終は地下水路となり、セーヌ近くの船着場でトンネルから出ます。暗渠の上は道路みたい。なかなか日本では体験できない船遊びで大正解。

まだまだパリの話はあります、ブリュッセルやアムステルダムのことも。一部の写真をブログにアップしましたのでご笑覧ください。
http://choka-tei.at.webry.info/201806/article_1.html
そういう訳で、今月のDVD上映会にお土産のボルドーワインを用意します。

① ゲイではなく芸を売る店で初顔合わせ
当世人間模様ライブ「ユキユキ」
芸人にしてミュージシャン、声優の金谷ヒデユキ(52歳)とスタンダップコメディのナオユキ(51歳)。ナイスミドル(笑)の二人会・新宿二丁目編。
出演:金谷ヒデユキ、ナオユキ
日時:6月8日(金) 19時開演
場所:新宿二丁目・道楽亭
http://dourakutei.com/schedule/2018-06/

② 声と三味線と本による、いかがわしく、最高の夜
「旅するカタリ ~山伏祭文と文学と~」
姜信子『現代説経集』(ぷねうま舎)刊行記念イベント。説経節から浪曲まで、〈声〉に担われた語り物の流れを現代へとつなぐ創作「水の物語」を読む弾く唄う、語ります。渡辺八太夫も石牟礼道子「水はみどろの宮」祭文版を唄い語る。
出演:姜信子(作家)、渡部八太夫(山伏祭文語り)
日時:6月2日(土) 19時開演
場所:西荻窪・忘日舎
https://www.vojitsusha.com/

③ ラメチャンタラギッチョンチョンデ
「今蘇る書生節の会~東京編~」
明治・大正期に流行した書生節に乗せ、現代の世相を歌うのは「上方書生節協会」。絣の着物に袴をつけ、手にはバイオリン。東京初お目見えです。ユーチューブを観ると、しゃべりも笑いもあるのはさすが上方。
出演:上方書生節協会(旭堂南海、宮村群時)
日時:6月16日(土) 18時開演
場所:神保町・らくごカフェ
http://www.kadoduke.com/cn10/orin.html

④ モダン昭和の文化カフェーにようこそ
「宮澤やすみの小唄かふぇ vol.23」
戦前のSPレコードを蒐集し当時の音楽を楽しく聴かせる、戦前文化の伝道師が登場。映像とあわせて歴史的音源のディープな世界を紹介。昭和モダンの夜明けをご堪能あれ。
出演:宮澤やすみ(三味線小唄)、保利透(戦前レコード文化研究家)
日時:6月13日(水) 19時30分開演
場所:神楽坂・キイトス茶房
http://yasumimiyazawa.com/koutacafe/index.html

⑤ 竹久夢二、小村雪岱、杉浦非水そして高畠華宵の生きた時代
「大正モダーンズ~大正イマジュリィと東京モダンデザイン~」
大正~昭和初期にかけて、マスメディアの発達、印刷技術の革新により、書籍、雑誌、パンフレット、絵はがき、広告など、「イマジュリィ」と呼ばれる大衆的な複製印刷物が数多く生み出された。また、様々な大衆文化が花開いた時代であり、商業デザインという概念が生まれたのもこの頃である。雑誌や装幀、パンフレットやパッケージデザインなど、いまなお清新な輝きを放つ大正〜昭和初期にかけての様々なグラフィック・デザインを紹介する。6月17日(日)には講演会「大正のモダンデザイン
と竹久夢二」もある。
日時:6月8日(金)~8月7日(火)
場所:日比谷公園・日比谷図書文化館
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/hibiya/museum/exhibition/taisho-modern.html

⑥ 若い希望も 恋もある~
エキスポ・ジェネレーション#3 「バスと歌謡曲について語ろう」
毎回「作家」や「歌謡曲」「主題歌」「コマソン」「サントラ」など、テーマごとにその音源と各作品にまつわる逸話を紹介する講座(全30回)。第三回は、7月に刊行予定の泉麻人・著『大東京のらりくらりバス遊覧』(中日新聞社)にちなんで、東京とその周辺の路線バス乗り歩きの話を中心に、バスが登場する歌謡曲をレコードをかけながら紹介。
出演:泉麻人(作家・コラムニスト)、鈴木啓之(アーカイヴァー)、
ガモウユウイチ、ゲイリー芦屋、濱田高志、馬飼野元宏
日時:6月30日(土) 15時開演  
場所:お茶の水・エスパスビブリオ
http://espacebiblio.superstudio.co.jp/?p=6741

⑦ 江戸は呑みだおれの町
江戸の居酒屋文化
第1回「江戸の居酒屋の生い立ちと賑わい」
江戸の居酒屋はどのようにして生まれてきたかをさぐり、賑わいをみせる居酒屋の店構え、居酒屋の客層、居酒屋での酒飲み風景、酒の注文の仕方、酒の飲み方などについて紹介します。
日時:6月6日(水) 19時開演 

第2回「江戸っ子が呑んでいた酒と肴」
江戸ではなぜうまい酒が吞めたか、どんな酒が呑まれていたか、江戸っ子はどの位酒を呑んでいたか、居酒屋ではどのように酒を呑んでいたかなど酒にまつわる話題について話しをし、居酒屋で出されていた酒の肴を紹介します。
日時:6月20日(水) 19時開演
講師:飯野亮一(食文化史研究家)
場所:日比谷公園・日比谷図書文化館 地下1階 日比谷コンベンションホール(大ホール)
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20180606-post_49/
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20180620-_512/

⑧ ノスタルジック東京に出会えます
「山髙 登 木版画展」
『東京昭和百景』(2014年)などで消えゆく東京の街並を描いた版画家の展覧会が銀座の画廊であります。山髙登は戦後新潮社へ入社し、志賀直哉、内田百閒、尾崎一雄らの本の編集に携わる。
息抜きに独学で始めたのが木版画。
日時:5月30日(水)~6月9日(土)
場所:銀座6丁目・瞬生画廊
http://shunsei-gallery.jp/

⑨ 踊るような絵の具のかたまりが描きだす東京
「長谷川利行展 七色の東京」
関東大震災から太平洋戦争の直前まで、昭和初期の東京を歩き回り、怒濤のように描きまくった画家が長谷川利行です。近代化が進む荒川・隅田川沿い、千住のガスタンクやお化け煙突。復興進む大東京の光と影を、七色に輝く絵の具で描きとめました。
日時:5月19日(土)~7月8日(日)
場所:府中市美術館
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/hasekawatoshiyuki.html

⑩ 旧作邦画上級者向け
「みんなが入りたい(とは限らない)一万慈鶴恵クラブ」
古い日本映画を溺愛する面々がどうでもいい片隅をあれこれ語るイベントです。名前が分からない脇役のことや、家のコンセントや灯りスイッチの形の話など、また聞きたいな。14時からは初級者向けのイベント「みんなが知りたい(とは限らない)映画入門」もあり。
出演:寒空はだか(漫談家)、のむみち(「名画座かんぺ」発行人)
日時:6月3日(日) 18時開演
場所:銀座8丁目・Goro’s
https://gorakuhyakka.com/

⑪ 日本映画激動の時代に生まれた野心作
「七〇年代の憂鬱 退廃と情熱の映画史」
昭和49年、モラトリアムの学生生活から足を洗い、社畜となりました。この頃はウツウツとしていましたネ。『銭ゲバ』での唐十郎の怪演、『仁義なき戦い』と同様な視点で警察組織をとらえた『県警対組織暴力』、釜ヶ崎ロケが強烈な『㊙色情めす市場』などなど。時代を感じます。
日時:6月9日(土)~7月6日(金)
場所:神保町シアター
http://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/70s.html

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眺花亭ナイト「あなた知ってる 港ヨコハマ」  6月15日(金)19時~21時
顔を白く塗り、貴族のようなドレスに身を包んだ老婆を野毛の飲み屋街で何度か見かけたことがある。伝説の美人娼婦、”ハマのメリーさん”だ。ドキュメンタリー『ヨコハマメリー』(2005年)をDVD上映します。先着予約10名限定、上映までに入館してください。コーヒーはお出ししますが、好きな飲み物、食べ物は各自持参願います。
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